冬山登山に!
保温性に優れた登山靴を選ぼう
2020.10.28
冬、凍った登山道や雪の中を登るには保温性に優れた登山靴が必要になります。ご存知の通り私たちは平熱に近い体温で最も快適に活動することができます。
最も重要な部位である頭部と体幹から離れた手先や足先はもっともはやく体温が失われてしまう部位です。凍傷は装備不良と不注意によるヒューマンエラーです。
冬山登山靴とは
登山用品店に並ぶアイゼン装着可能なコバが付くオールシーズン対応の登山靴と冬山登山靴は何が違うのでしょうか。
雪に常に接触する冬に使う寒冷地仕様の登山靴は保温性が高められているのです。
⇒靴底が硬めでコバがあるものが冬用だ!とは限りません。
ポイント1:アッパー素材に保温材が使われていること。
ポイント2:靴底に厚みを持たせ、断熱性を高めていること。
ポイント3:登山靴と足首の隙間を覆う(ネオプレン)カフが付いていること。
ポイント4オマケ:アッパー全体を透湿防水素材の生地で覆ってしまうビルトインゲーター仕様である。これは外見で寒冷地仕様だとわかりますね。
冬山登山靴の特徴
保温性に優れた寒冷地仕様の冬山登山靴には次のような特徴があります。
・特徴1
靴底がフラットに近く剛性が高い(曲がりにくい)ので、アイゼン装着時にフロントポイント(前爪)で立ち込んでも安定します。アイゼン未装着時の堅い雪面へのキックステップの時、キック時の力が逃げにくいため確実に蹴り込めます。 これは疲労軽減の強い味方です。角がすり減った歩行重視の靴底が柔らかく反ったタイプは当然、キックステップには不利です。目的に合った登山靴が安全安心につながります。
・特徴2
靴底のブロックパターンは彫り込みが深く、喰い込んで雪面をグリップします。合わせて喰い込んだ雪が「排雪し易い」形状になっています。靴底がすり減り傷むと雪が靴底に付着し、いわゆる「ダンゴが付いた」状態になり易くなります。 積雪期用と無積雪期用を使い分けることをお薦めします。最近の傾向として、アイゼンの爪を可能な限り傾斜した雪面に喰い込ませたり、岩や氷の微妙なポイントに爪を喰い込ませるたりするため、足首が柔軟に動かせるものが多くなっています。
⇒最新の冬用は重くて堅いギブスの様ではありませんよ。
冬用登山靴にサイズ妥協は禁物です。 店頭でピッタリサイズを見つけたなら即購入していただくことをお勧めします。